無痛・和痛分娩

日本では「お腹を痛めた子」という
表現がある事からも分かる様に、
分娩時の痛みを母親が享受する事が美徳とされてきた。
PCEA(patient-controlled epidural analgesia)等に代表される
麻酔技術の発達で安全かつ簡便な和痛分娩が
本邦でも可能になってきてはいる。
実際、分娩時痛を和らげることで様々な利点がある事も
事実だし、患者QOLの為にも良い事だと思う。
しかし私は頭が固いので、
母親となる覚悟の痛みとして分娩時痛は
女性の体に遺伝子レベルで入力されているのではないかとも思う。
10年、20年と追って大規模研究すれば
もしかしたら母親としての母性や教育方針などに
影響が出てくるかもしれない。
人間の体には意味の無い反応はないと思っているし、
分娩は決して疾病ではなく、生理的行為なのだから。
積極的に妊婦が望むならば施行すべきだが
米国の様に分娩のスタンダードとして定着すべきでは
無いような気がする。
あくまで私見であるのであしからず。