ユニクロ 〜一勝九敗〜
柳井正率いるファーストリテイリング社の
アパレル産業、ご存知ユニクロであるが
オリンピック日本選手団の公式ユニフォームを
製作、完成披露となった。
私は元来、洋服を買う習慣があまり無く、
丈夫さと着易さに主眼をおいて
服を購入する。その為、ユニクロ製品は
先入観もあってつい敬遠してきた。
もう一つ、敬遠してきた理由として
田舎の祖父母が経営している繊維工場が
ユニクロの台頭の余波を受け、
経営困難になっており、田舎へ赴くたびに
「まさかその服はユニクロじゃなかろうね(怒)」
と釘を刺されるためである。
日本の繊維産業は、特に中国の安い労働力による
考えられないローコストで作られた製品によって
年々斜陽産業となってきているのは事実で、
祖父母の田舎で盛んだった繊維工場は
最盛期の20分の1に減少しており、首をくくった
工場主もいたらしい。
そんな状況下での完成披露である訳だが、
なんと日本選手団ユニフォームは中国製らしい。
国民全員がお祭り気分で見るであろうオリンピック開会式、
きっと私のばあちゃん、じいちゃんは
複雑な気持ちで観るに違いない。
柳井会長の著書「一勝九敗」でその経営哲学を
熱く語っているが、確かにこの世の中には
勝利者と敗者がくっきりと明暗を分けてしまうのは
いたし方の無いことだが、
何分、身内が絡むと何となく割り切れない物がある。