ユニクロ 〜一勝九敗〜

s-ura2004-06-09

柳井正率いるファーストリテイリング社の
アパレル産業、ご存知ユニクロであるが
オリンピック日本選手団の公式ユニフォームを
製作、完成披露となった。

私は元来、洋服を買う習慣があまり無く、
丈夫さと着易さに主眼をおいて
服を購入する。その為、ユニクロ製品は
先入観もあってつい敬遠してきた。
もう一つ、敬遠してきた理由として
田舎の祖父母が経営している繊維工場が
ユニクロの台頭の余波を受け、
経営困難になっており、田舎へ赴くたびに
「まさかその服はユニクロじゃなかろうね(怒)」
と釘を刺されるためである。
日本の繊維産業は、特に中国の安い労働力による
考えられないローコストで作られた製品によって
年々斜陽産業となってきているのは事実で、
祖父母の田舎で盛んだった繊維工場は
最盛期の20分の1に減少しており、首をくくった
工場主もいたらしい。
そんな状況下での完成披露である訳だが、
なんと日本選手団ユニフォームは中国製らしい。

国民全員がお祭り気分で見るであろうオリンピック開会式、
きっと私のばあちゃん、じいちゃんは
複雑な気持ちで観るに違いない。
柳井会長の著書「一勝九敗」でその経営哲学を
熱く語っているが、確かにこの世の中には
勝利者と敗者がくっきりと明暗を分けてしまうのは
いたし方の無いことだが、
何分、身内が絡むと何となく割り切れない物がある。